
2018年のサッカーワールドカップロシア大会はフランスの優勝で幕を閉じました。
我らが日本代表も決勝トーナメントに進むなど、予想に反して大活躍してくれました。
そんなワールドカップロシア大会を振り返ってみましょう。
目次
ワールドカップロシア大会での日本代表の結果と感想
今回のワールドカップで日本代表は決勝トーナメントに進出。
残念ながら1回戦で敗れてしまったので、予選と決勝トーナメント合わせて合計4試合を戦いました。その戦いを振り返ります。
日本vsコロンビア
日本の初戦はコロンビアとの一戦となりました。前回大会では1-4で敗れており、借りを返す絶好の機会がやってきたわけです。
でも力はコロンビアの方が圧倒的に上。とはいえ初戦のコロンビアに最低でも引き分けないと予選敗退の可能性が高まってしまう大事な試合となります。
試合は思わぬ形で始まりました。前半3分にコロンビアの選手がペナルティエリア内でハンド。しかもレッドカードで退場。試合のほとんどを11-10で戦えることとなった日本。

このPKを香川がきっちり決めて日本が先制。しかし相手は強豪コロンビア。10人といえども強いです。前半39分に同点に追いつかれてしまいました。
同点に追いつかれてから試合のペースを握ったのは1人多い日本。後半28分ついに日本が決勝点を決めます。
そのゴールを決めたのは大迫勇也。元鹿島アントラーズ大迫の半端ないヘディングシュートで2-1で勝利した日本。
初戦で勝ち点3をゲットして、最高のスタートを切れました。

日本vsセネガル
続く第2戦はセネガルとの試合。セネガルも初戦は勝利しているので、勝ち点3同士の対決となります。
この試合に勝てれば、ほぼ予選突破が決まるだけに両チームとも攻撃的な展開が続きました。
しかし前半11分に先制点を奪ったのはセネガル。重苦しい空気が漂いましたが、乾が前半34分に反撃のゴールを奪います。
後半も一進一退の攻防が続き、後半26分にセネガル、後半33分には日本の本田圭佑がゴール。結果は2-2の引き分けで、勝ち点1ずつを分け合いました。

日本vsポーランド
引き分け以上で予選突破できる日本。ポーランドはこのグループ最有力と見られながら、いまだ勝利できていません。
予選敗退が決まっているポーランドですが、勝利なしで母国に帰るわけにはいかないので前半からかなり前がかりに攻めてきました。
日本としても負けたら予選敗退の可能性もあったので、まずは守備から入り失点しないことが大切となります。
しかし後半の14分にポーランドにゴールを決められてしまいました。負けたら予選敗退もあり得る日本は、得点をとるための選手交代をしていきます。
と、ここで同じ時間に試合を行うコロンビアvsセネガルに動きが。コロンビアが先制したという情報が入ってきたんです。

もしこのまま2つの試合が終われば、なんとか予選を突破できる日本。ここで日本の西野監督はとんでもない作戦に出ます。
なんと負けてるにもかかわらず、ひたすら後ろでボール回し.......。
勝ってるならともかく、負けてるチームが時間稼ぎするのはワールドカップでも異例です。ポーランドも勝っているためボールを奪いに来ません。まさに利害の一致というやつです。
日本は自力で予選突破を決めることよりも、他力で予選突破を決めることを選んだわけですね。

もし残りの時間でセネガルが同点に追いついたら、日本は予選敗退となってしまうギリギリの戦い。もちろん試合会場はブーイングの嵐.......。
もし予選突破できなかったら西野監督に非難が集中する場面でしたが、勝利の女神は日本に微笑みました。2試合ともこのまま終了し、日本がフェアプレーポイントの差でセネガルをかわし2位。
西野監督は大きな賭けに勝ったんです。西野監督にとっては人生を左右しかねない一世一代の大博打だったでしょうね。

日本vsベルギー
日本の決勝トーナメント1回戦の相手は、優勝候補の強豪ベルギー。ルカク・アザール・デブルイネを擁する、ベルギー史上最強のチームと戦うことになりました。
日本が圧倒的不利と言われていましたが、サッカーは何が起こるか分かりません。前半は0-0で終え、後半3分についに試合が動きます。ゴールを決めたのは日本の原口元気。
柴崎のワールドクラスのスルーパスからゴールをゲットしました。元鹿島アントラーズの選手が活躍すると嬉しいですね。
さらにその4分後に再び日本がゴール。乾が得点を決めて日本が2-0でリード。誰も予想できないような展開となりました。
しかしここからベルギーが本気モードに入ります。後半24分、29分に立て続けにゴールを決められ2-2。
このまま試合が終わり延長戦に入るかと思われた後半ロスタイム。ベルギーが凄まじいカウンターをみせ3-2の逆転ゴール。ここで試合終了のホイッスル。
日本にとってワールドカップロシア大会が終わった瞬間です。

日本にとってロシアワールドカップとは
決勝トーナメントに進んだのは日本としては3度目ですが、またしても世界の壁に阻まれベスト8とはなりませんでした。
しかし決勝トーナメントではじめてゴールを奪いました。しかも2得点。これは日本のサッカー界にとっては大きな財産です。
ワールドカップ直前にハリルホジッチ監督が解任され、西野監督に変わった日本。
まったく期待されていない大会でしたが、見事予選を突破し決勝トーナメントでもベルギーを追い詰めました。
日本代表の選手たちはもちろん、西野監督にとっても大きな自信となったことでしょう。

ワールドカップロシア大会を簡単に振り返る
2018年ワールドカップロシア大会を軽く振り返ってみましょう。
強豪国が次々敗退
ロシア大会に出場するための予選。ヨーロッパではイタリアやオランダといった強豪国が敗れ、ワールドカップに出られないという波乱がありました。
そして始まったロシアワールドカップ。
優勝候補の大本命と見られていたドイツが、まさかの予選敗退。同じく優勝候補のブラジルも、なんとか予選を突破するという波乱の幕開けとなりました。
決勝トーナメントが始まってからも、ポルトガル・アルゼンチンなどが早々に敗退。
決勝に残ったのは、フランスとクロアチア。強豪なのは間違いありませんが、大会前は優勝候補に挙げられなかった2つの国が決勝戦を戦うこととなりました。

優勝がフランスという結果
フランスが20年ぶり2度目の優勝で幕を閉じたロシアワールドカップ。フランスの準決勝の相手は、日本が敗れたベルギーでした。
個人的にはベルギーを応援していたのですが残念でしたね。決勝でもクロアチアを応援していたのですが、勝ったのはフランスです。
フランス代表の監督はデシャン監督。20年前には選手としてワールドカップ優勝を経験している人物です。やはり「経験のある監督が指導するチームは強いな」と感じた瞬間でした。
これに学び、今後日本代表の監督になる人も経験のある人にやってもらいたいですね。

1人目はブラジルのザガロ。2人目は西ドイツのベッケンバウアー。
勝負を分けたVAR
今回のワールドカップではじめて採用されたVAR。ビデオ・アシスタント・レフェリーです。
試合の一部始終をモニターを見ている人たちがいて、主審が見落とした判定を知らせる役割を担っています。
試合を左右するような場面だけのVARですが、途中で試合が止まり主審がビデオを確認しに行くシーンが多かったロシアワールドカップ。
正確な判定ができるのはいいことですが、何度も試合が止まり集中力が落ちるなどのデメリットもあります。
とはいえ条件は相手も同じ。今までジャッジによって勝敗が左右された試合も数多くあるので個人的には賛成です。
なるべくはやくJリーグにも導入してほしいものです。鹿島アントラーズは、審判によって試合を壊された試合を何度も経験してるので.......。

鹿島アントラーズの面々はどうだった?
ワールドカップは日本を応援する大会です。でも私としては、どうしても鹿島アントラーズの選手を応援してしまいます。
鹿島アントラーズや鹿島アントラーズのOBの選手が活躍すると、その他の選手が活躍するより嬉しさは倍増します。他のクラブチームのサポーターも同じように思っているのでしょうね。
ロシアワールドカップに鹿島アントラーズやOBは全部で4人参加しました。
昌子源
鹿島アントラーズのDFを引っ張る選手です。ワールドカップ直前まではライバルの槙野(浦和レッズ)にポジションを譲っていました。
でも本番で起用されたのは鹿島アントラーズの昌子源。日本代表のスタメンでJリーガーは昌子だけ。アントラーズファンとしては誇らしい限りです。
かなりプレッシャーを感じ緊張していたみたいですが、それをまったく感じさせず大活躍してくれました。昌子とセンターバックを組む吉田麻也とともに、守備の要となっていました。

結果だけ見れば昌子が先発した3試合で6失点ですが、決定機を防いだり抜群のポジショニングで相手のカウンターを防いだりしてくれた昌子。
昌子にとってロシアワールドカップは自信になったでしょう。自らを大きく成長させてくれる大会になったのではないでしょうか。
ベルギー戦のあとは涙を流し悔しがった昌子源。この経験は必ず糧となるはずです。
植田直通
残念ながら出場できずに終わりました。でも植田にとってワールドカップを経験できたのは大きな財産です。
植田はまだ23歳。これからのサッカー選手です。4年後のカタールワールドカップでは、主力として活躍してくれることでしょう。
ワールドカップ大会直前に行われたパラグアイ戦では、体の強さを見せロングボールを跳ね返しまくっていました。恐らくこの活躍が、ベルギーのチームからオファーがきた要因だったのかなと思います。
ベルギーの「セルクル・ブリュージュ」へ移籍してしまうのは残念ですが、これからも元鹿島アントラーズの植田直通を応援し続けます。
柴崎岳
元鹿島アントラーズで現在はスペインのヘタフェ所属の柴崎岳。大会直前までは川崎フロンターレの大島がスタメン候補でしたが、見事本番では柴崎がスタメンを奪い取りました。
全試合に先発出場した柴崎は、スーパープレーを連発。間違いなく日本のゲームコントロールをしていたのは柴崎でした。

ポーランド戦では疲れから動きに切れがありませんでしたが、他の3試合ではMVP級の活躍を見せてくれました。
年齢的にはあと1度もしくは2度ワールドカップに出られそうです。海外でもまれてさらに大きくなって4年後のワールドカップに挑んでほしいですね。
ワールドカップ終了後には「真野恵里菜さんと結婚」というおめでたいニュースもありました。守るべき人ができて、さらに成長してくれることでしょう。
大迫勇也
元鹿島アントラーズで現在はドイツのブレーメンでプレーする大迫。初戦のコロンビア戦でコーナーキックから見事なヘディングシュートでゴール。
「大迫半端ないって」というフレーズが話題となり、流行語大賞の候補にもあがるほど。
ポストプレーは間違いなく日本人でナンバーワン。日本歴代最強フォワードといっても大げさではありません。
でも日本のエースストライカーなので、大会合計1得点では満足できないのも事実です。
もっともっと得点がとれる選手だけに、カタール大会では得点王を狙うくらいの活躍を期待します。

ワールドカップロシア大会まとめ
強豪国といわれる国々が次々と敗れ、フランスの優勝で幕を閉じたワールドカップロシア大会。日本代表も予選を突破し、ベルギーを追い詰め日本国中を大いに盛り上げてくれました。
個人的に日本のMVPは3人います。それは昌子・柴崎・大迫の3人。鹿島アントラーズだからではありませんよ。客観的に見てもこの3人の活躍は光っていました。

私としてもこの大会の日本は期待していませんでしたが、いい意味で期待を裏切ってくれて最高のワールドカップとなりました。
でもベスト8への夢はまだ果たせていません。その夢は次のカタールワールドカップ以降に期待しましょう。
4年後はロシア大会に参加した若手が主力になってくるはず。そこには植田・昌子のアントラーズのセンターバックも含まれます。
そこに鹿島アントラーズのみならず日本の期待の星「安部裕葵」が絡んでくると面白いことになりそうです。
さらに鹿島アントラーズには、鈴木優磨や三竿・安西などの日本代表入りが期待される若手もいます。
4年後のカタールワールドカップが、今から楽しみで楽しみで仕方ありません♪
